2003/5/3
逆襲の太陽公園
青天の霹靂はいつも突然だ。
仙人氏の突然の召集で連れ出されし太陽公園。
箇条書きにてあからさまな感情の流れをつづって行こう。
駐車場
駐車場に向かう道のりの段階で、すでに巨大な「なにか」とのファーストコンタクトは否応なしに始まる。
山や民家の隙間にときおり覗くフランスな香り。
訪問者の高ぶる気持ちに対しての心遣いは、ありそうで無い。
すれ違う凱旋門を後に駐車場へ。
真横には全国的に有名な東洋大姫路高校の野球部グランドである。
意味は良くわからないが、この特異点で練習することの意味と
強豪である意味に無理やりな関連性を見出したくなる位置条件である。
おそらく、素質有る若者が練習する以上の意味などないのだが、そんな気持ちなのである。
駐車場には中途半端な焚き火跡が。よく観察するとそれは、
焚き火跡に焚き火される予備軍、明確に言えば、ごみが積まれていた。
お出迎えなのか、置いてけぼりなのか。ただそこにあるだけなのか。
多数の国旗をあげること、即ちアバンギャルド無国籍宣言。
凱旋門
入場の儀式を行い、なだらかな坂道を登りつつ、自分の歩みを再確認するため後ろを振り返ると、やはり巨大な凱旋門。
なのだが門の天井の上に何やらゴツゴツした物体があった。
高台にあるマチュピチュに上った際にも振り向くと凱旋門の上には確実にゴツゴツした何かが乗っかっている。
パネルクイズ・アタック25で解答者の緊張感を、いやがおうに高める存在である「華の都パリ、ダイジェストVTR」の凱旋門にも、こんなゴツゴツは無かったような記憶を手繰るのだが、明確に造りこまれた突起物には、製作者側の手間暇があからさまに感じられる造りなのである。
決していたずらカラスが摘んで持ち上げたような大きさではないゴツゴツした何か。
本物にはないがフェイクには有る。
そんなところに太陽公園の本質を見出すのもよし、見出さないも迷路。
五月の新緑と凱旋門、そそがれる日のひかりは何も区別しない。
石貨神社
入り口の受付的建物(すでに対象を表記しようにも存在意味が謎)の内部を覗き込むと、エロマンガ雑誌(仙人氏確認済)を発見。
いわゆる劇画っぽいのではなく最近っぽいキャル〜ンとした感じの表紙。
FANTASY2000年2月号「新世紀にコンニチハ」新性器ではない良心。
先程すれ違い、追い抜いた家族連れの保育園っぽい女の子が、大きい石のお金レプリカを指さして、
「むかしのおかね〜」
と発言されていた。この女児が「ギャートルズ」を鑑賞しているとはとても思えない。
昔のお金が大きいと本能で感じ取ったのであれば、資本主義の進化の中で、お金がどんどん縮小して行くということは進化なのだろうか。
概念でしかないウェブマネーを見た新しい世紀のチルドレンたちは太陽公園でなにを叫ぶのであろうか。
でっかい5円玉は、5円以上の価値があるであろう矛盾に悩んでいた。
ピラミッド
重厚なるピラミッド入口の扉を一度閉めてから再び開き、第一発見者すなわち墓泥棒気分で入場する。
入口より注ぎ込まれる日光は、ガラスケースに積もった埃にメッセージを浮かび上がらせる。
「SEX」「稲垣死ね」
判読不明な文字も多数ある。研究対象には日常よりも神秘が必要である。
幾多の守護神をすり抜け、ピラミッド内部へ進みます。扉の重厚感はおそらく本物以上。
本物を越えた事による偽者感の増幅をかみ締めて頂きたい。
スフィンクスの呪いは、稲垣君にはともかく、SEXに対してどのような解釈をするのでしょうか。
500羅漢だったけ?
正面から見ると圧巻な羅漢たち。後ろから眺めると隙だらけ。
物事に潜む二面性の再確認を迫る、後頭部隙だらけの羅漢たち。
頂上の寺院は正式に機能していますので要注意。
ファンキー羅漢も受け入れられているようです。
でかい顔の仏像
個人的にバテバテでヘロヘロでおいていかれ気味な中、煙の如く上へ上へと掛けあがる仙人氏は、私のそそのかしに乗り、見学コースという枠を乗り越え、大仏に接近していった。
この記述より、この大仏には畏怖・威厳を通り越し、鑑賞者は一体感を求める感情にとりつかれる。
巨大な像に比べて矮小な人。
そこに雄大気分で許しや癒しをもとめても、仏像は否定も肯定もしない。
仙人氏の信仰心とは関連の無い行動に心うたれた見物カップルズに、写真撮影の許可を求められた。
仏像だけなら黙って撮影した写真。
仙人氏が加わったそのアングルに、何かを見出したからこそ、怪しげな我々に撮影許可を依頼してまで残したかったのだろう。
で、仙人氏はこんなときすぐイヤミ(シェー)なポーズがさくっと出ないことを恥じるべきであると思う。
鼻の上に登るエンターティメントを所望したが、マジで危険でだったようだ。
天安門と中身
天安門の中、すなわち天安部分には、中華っぽい美しい彩色が施されている。
どこか懐かしくもオリエンタルな青色に心洗われる。
そんな風流な心持でいたところ、先行する仙人氏が振り向きつつ、一言感想をしたためた。
「これってバーチャロンっぽいよな〜」
たしかにバーチャロイドっぽい。カトキリファイン希望。
万里の長城(複数の塔)
のぼるのぼるみるみるのぼる。
あっという間に仙人氏はおっかない見張り塔の最上階付近へ上っていった。
最上階へは物理的に上れない状況かつ、のぼり梯子が死を意識させる構造だったそうな。
この塔が1/1スケールならば謎な建造物である。
最上階へは生きたまま上れそうにない。じゃあ作った人は。
個人的世界八不思議。
一番天国に近いが気付いてない男、仙人氏。
個人的にかなりへろへろに疲れ果ててアミノ補給していると、貨幣神社ですれ違った女児に
「あの人達、道に迷ったのかな〜」と指差されてしまった。
正しい道を教えて欲しい。
鐘
一人だったら出来なかった事が二人だったら思い切れる事がある。
前回訪問時には、子供が悪びれずに撞いているのを、分別の有る大人を自称する私は、ただただ指をくわえて眺めていた。
今回はビートの名言「赤信号」を実践して力いっぱい鐘を響かせる。
しかしこの鐘き棒には重力からの開放目的である吊り下げ紐以外にも、後方可動範囲制限紐があった。
身をもって判った時にはすでにへっぴり腰。
しかし鐘の音は響き渡る。
今回の気になった所
いわゆる穴に賽銭は割とライフワークな訳である私。
多種多様な穴に賽銭を確認してきた訳であるが、圧倒的に1円玉比率が高い。
これって消費税試行前後の統計とか取ってるマニヤはいないのでしょうか。
主婦やらがターゲットのスーパーマーケット依存度が高い方々は、財布の中の1円濃度は変わらないのでしょうが、おっちゃんとかは財布中の1円玉が入っている率は、消費税施行前と後とでは、かなり上昇したのではないでしょうか。
それが賽銭に与えた影響とは?謎が謎を呼ぶが解決はしないでしょう。
やっぱりみんなアイがほしいのだ。一円玉とひきかえのアイが。
おまけ写真
おわり。